今、中国では二つの危険を抱えてます。第一の危険は。庶民からの怒りの爆発。不動産の高騰に不満を持つ者は、中国のある調査では3分の2に達しています。住む人のいない豪華なニュータウンの建設、官による民間人所得土地の強制収用に抗議する自殺者が出るなど社会問題化しています。
第二の危険は、中国政府はバブルのガス抜きをしたいところですが、多分失敗の終わるだろうとみられることです。
不動産バブルのソフトランディングを実現させるには、市場をゆっくりと沈静化させ、価格の安定、住宅の潤沢な供給を図る必要がありますが、中国政府には、建設、鉄銅、セメント。家具などの関連産業のことを考えれば、急激なバブルの押さえ込みはしにくいという事情があるのです。
不動産は、中国経済の成長を維持する鍵となるエンジンなのです。
最悪のシナリオは、当局がこのまま狂乱の不動産ブームを放置し、ある時点で突然、インフレを抑えるために金利引き上げを実施した場合、ディペロッパーは融資の借り換え困難になり、消費者は住宅ローンを借りることができなくなります。銀行は大量の不動産の差し押さえ物件を抱えることになってしまいます。不動産投資に手を出した企業の実績も急速に悪化することでしょう。
中国政府は、1990年代に、インフレ抑制のため金利引き上げを実施して、ひどい目に遭った苦い経験があります。
そのほかにも中国ならではの不安要因として、統計の問題もあります。実態がどうなのかが正確につかめないことです。ディペロッパーのバランスシートは価格の高騰によりきわめて健全なのですが、どこまで真実かはわからないという不安がつきまといます。