税務ニュース

平成22年度税制改正における
住宅所得等資金の贈与に係る贈与税の特例措置の改正点

 平成22年度税制改正では、住宅所得等資金の贈与に関して2つの改正が行われています。
今回は、制度が改正されたことにより、今後の贈与に対する課税がどのように変わるかを以下、整理してみます。

(1)住宅所得等資金贈与の非課税特例の拡充

①改正前
経済危機対策関係の税制改正(平成21年6月26日公布)において、生前贈与の促進により高齢者の資産を活用した需要の創出を図るため、直系尊属から住宅所得等資金の贈与を受けた場合で一定の要件を満たすときは、その時期を通じて500万円まで贈与税を課さないこととされていました。また、この特例は暦年課税又は相続時精算課税の従来の非課税枠の併せて適用できます。
なお、この特例は、平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間の贈与により所得する住宅所得等資金について適用されます(図1参照)


②改正後
経済対策のための時限措置として直系尊属から住宅所得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、次のように改正されました。
ア、非課税限度額(改正前500万円)が次のように引き上げられました。
(ア)平成22年中に住宅所得等資金の贈与を受けた者1,500万円
(イ)平成23年中に住宅所得等資金の贈与を受けた者1,000万円
イ 適用対象となる者が贈与を受けた歳の年の合計所得金額が2,000万円以下の者に限定されました。
ウ 適用期間が平成23年12月31日(改正前は平成22年12月までの贈与とされました。
なお、この改正は、平成22年1月1日以降の贈与により所得する住宅所得等資金に係る贈与税について適用されます。

③経過措置
ア 平成21年中の贈与によりすでに制度の適用を受けた者が22年にも贈与を受けたときには、1,500万円までの金額(1,500万円から、すでに非課税の適用を受けた金額を控除した残額)を非課税とする経過措置を設けてます。
たとえば、21年に400万円を贈与により所得し非課税適用を受けていた場合、改正前は22年に繰り越せる限度額は500万円ー400万円=100万円まででしたが、経過措置により。1,500万円ー400万円=1,100万円が、22年に繰り越せることになります。
イ 平成22年中に住宅所得等資金の贈与を受けた者については、改正前の制度と選択して適用できます。
つまり、合計所得金額が2,000万円超の者であっても、改正前の制度を選択することにより、500万円までの贈与であれば非課税となります。

(2)相続時精算課税の住宅特例の廃止

住宅所得等資金の贈与に係る相続時精算課税制度の特例について、1,000万円の特別排除の上乗せが廃止され、年齢要件の特例(相続時精算課税制度の場合、贈与者である親には65歳以上という年齢要件がありますが、住宅所得等資金の贈与に係る同制度の特例の場合には年齢制限がありません)の適用期限が平成23年12月31日まで二年間延長されました。



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